現場の裏側ブログ

2018年09月22日 [土] | 株式会社クリエート|記事一覧

マンションなどの集合住宅に住んでいると、お隣や上下の部屋との距離が近く、どうしてもちょっとした音が気になりやすく「騒音トラブル」に発展しやすいものです。

 

上の階の住人の方の足音・お隣の掃除機や洗濯機の音など・・・生活していくうえでどうしても防ぐことのできない音ですが、時間帯にもよりますし、毎日ともなるとやはり我慢にも限界があるというもの。

 

集合住宅で騒音に悩まされたとき、どのような対策を講じれば「ご近所トラブル」に発展することを防ぐことができるのかを考えてみましょう。

 

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騒音とご近所トラブル
大手不動産ポータルサイトの「SUUMO」が行った「気になる近隣の音ランキング」上位を見てみましょう。

 

1位:子どもを叱りつける親の声
2位:子どもの騒がしい声
3位:子どもの泣き声
4位:ペットの鳴き声
5位:子どもの足音
6位:人の話し声
7位:楽器の音
8位:テレビ・音楽などの生活音
9位:洗濯機の音
10位:目覚まし時計の音・掃除機の音

 

これらはマンションに限った騒音問題ではありません。しかし足音や声・家電製品の音などは近隣と密接している集合住宅なら、戸建ての住宅よりもさらに気になるものなのではないでしょうか。

 

このような騒音は「ご近所トラブル」となり、ときには警察沙汰や裁判にまで発展してしまうケースが見られます。

 

騒音による「ご近所トラブル」日本初の事例とされている事件が1974年に神奈川県で発生して以来、わたしたちの騒音への意識が一転したと言われています。これはお隣のピアノの音を騒音と感じご近所トラブルに発展し、最終的に人命が奪われる結果となってしまった非常に痛ましい事件で、「生活音が犯罪の引き金になる」と当時は驚きとともに大変センセーショナルに報道されました。

 

このように犯罪にまで発展するケースはまれですが、騒音をめぐってご近所といがみ合ってしまうようなケースは今日、日本全国に見られます。

 

 

騒音の「受忍限度」とは

マンションなど集合住宅での騒音には「受忍限度」というものがあります。騒音の「第三者による判断基準」をつくることを目的としたものです。

 

簡単に言うと、生活するうえで出る音は仕方のないものでお互いさま。ある程度の騒音はみなさん我慢しましょう、というものです。

 

環境庁が定めている「騒音の基準」は、日中(6時~22時)は65db以下・夜間(22時~6時)は60db以下。なにが騒音で何がそうでないかは人によって難しいところ。しかしマンションに住んでいて隣人の生活音が気になっているという方も、実はお隣・上下の階の住人の方に「あの部屋の人の音、いつもうるさいなあ・・・」なんて思われているのかもしれないのです。

 

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マンションで騒音に悩まされたら
マンションで隣接する部屋の住人の方の騒音が気になった場合はどのようにすればいいのでしょうか。

 

絶対にNGなのは、その騒音の発生元である部屋の住人の方に直接クレームを伝えに行ったりと、当事者同士で交渉しようとすること。これはマンションに限ったことではありません。当事者同士での交渉はお互いに感情的になってしまったりと、さらなる問題に発展しかねないからです。これまで騒音が原因となって報じられるようなひどい「ご近所トラブル」のほとんどが、当事者同士の話し合いがこじれて起きたものです。

 

マンションでの騒音問題に悩まされている場合はまずはマンションの管理会社に連絡を入れましょう。管理組合がある場合は、定例会や総会の際に騒音についての定義をするのもいいでしょう。

 

 

ご近所付き合いを大切に
1999年、NHKが日本全国を対象に県民意識調査というアンケートを行いました。

 

その中で「ご近所付き合いを心がけている」と回答した住民がもっとも多かったのが島根県・もっとも低かったのが東京都でした。このふたつの都道府県の人口一万人あたりの騒音苦情件数を比較すると、東京都の方がなんと約8倍も多いことが分かりました。ご近所との付き合いが比較的希薄ともいえる都心のほうが、騒音がトラブルに発展しやすいことがわかるデータですね。

 

とくにマンションは「ひとつ屋根の下」にたくさんの家族が共存しているともいえる状態です。どんな家族が住んでいるのか?顔を覚えてあいさつを交わすだけでも印象が違ってくるはずです。

 

「お隣のご主人はいつも帰りが遅いな、仕事忙しくて大変なんだろうな」「あのお部屋のお嬢ちゃんは、ピアノの練習をいつもがんばっていて、上手になってきたな」など、ご近所との信頼関係を築くことですこし心にも余裕が生まれ、快適に暮らしていけるようになるのではないでしょうか。

 

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環境を守り、マンションでの暮らしを守る
かといってもやはり、音は気にならないに越したことはありませんよね。いくら信頼している同じマンションの住人の方でも度を越した騒音は気になるものです。

 

クリエートではマンションのリフォームも多く手掛けています。ご近所と近いマンションだからこそ、防音・遮音施工でご自宅の環境を守り、集合住宅の中でも快適に生活していくためのリフォームを検討していただきたいと思います。

 

たくさんの人が暮らす集合住宅。ご近所もご自身のご家族も、暮らしやすい環境を整えてお互い気持ちよく生活していきたいですね。